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甦る古代ロマン ~幻の宮~ 『斎宮』 【三重県明和町 斎宮】 [謎の《北緯34度32分》太陽の道]

今回は《北緯34度32分》太陽の道の旅・・・ 『斎宮』(さいくう) に来ています。

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自分は三重県に住んでいながら『斎宮』へは今回が初めての訪問です。 伊勢神宮や鳥羽へはよく行くのですが・・・(笑)
ちなみにこの日は4/29です。^^




というわけで、まずは「斎宮」のことを知るために「斎宮歴史博物館」に行ってみます。^^

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「斎宮歴史博物館」・・・緑に囲まれたとっても素敵な博物館ですね。




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エントランスもいい感じですね。 女官が迎えてくれます。^^

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では展示室へ・・・

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【斎宮寮復元模型】


斎宮(さいくう)は「いつきのみや」とも呼ばれていて、飛鳥・奈良時代から660年間の長きに渡って存在した、神に仕える斎王の宮殿と斎宮寮(さいくうりょう)という役所のあったところです。 ・・・ →  詳しくはコチラ


こちらの展示室では斎王制度が整い最も繁栄した平安時代の様子が紹介されています。

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華やかですね~。^^




ここでは斎王の居室が原寸大で復元されてます。^^

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奥の上位のお方こそ斎王さまですね。^^




斎王は、天皇に代わって伊勢神宮の祭祀をおこなうため、天皇の代替りごとに皇族女性の内親王や女王の中から選ばれて、都から伊勢の斎宮へ遣わされました。

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斎宮への出発のとき、天皇は斎王の額髪に小さな櫛を挿し、「都の方におもむきたもうな」と告げます。斎王は、都の方を振り返ることも許されぬまま、出発しなければなりません。

「別れのお櫛」と呼ばれる儀礼ですね。よっぽどのことがない限りは帰ることが許されない別れの旅立ちなんですね。




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斎王が伊勢神宮へ赴くのは、1年のうち6月と12月の月次祭と9月の神嘗祭の3回だけなのですが、斎宮では、都に準じた様々な祭祀や年中行事が行われました。

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斎宮においても斎王は祈りを捧げる日々を過ごしながら、ときには貝合せをしたり、歌を詠んだり、都と変わらない生活をしていたようです。




おおっ、斎王の食事が再現されていましたよ。^^

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美味しそう~。^^

すずき・鯉・鯛の刺身とかサザエの焼き物とか、季節の果物とかお菓子などもありますね。 料理にはあまり下味がついてなくて、つけダレにつけて食べていたようです。^^




さて、ちょっと休憩してから斎宮跡へ行ってみますか。

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【コーヒーぜんざい】
パッと見ぜんざいなので、口に入れた瞬間違和感がありますが、あずき入りコーヒーフロートだと思えば普通に美味しいです。(笑)





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斎宮歴史博物館のあたりは昭和45年に斎宮跡を最初に発掘した場所で、現在は「古里ひろば」という緑豊かな公園として整備されています。 とっても気持ちいい公園です。^^



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「斎宮跡」は、東西約2キロメートル、南北約700メートルに及び、約137ヘクタールもの広大な面積を有しています。
昭和45年(1970年)に始まった発掘調査は40年以上におよび現在も続けられています。

詳しくは・・・ → コチラ




それでは奈良古道を通って「斎宮跡」へ・・・

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この奈良古道のあたりも斎宮があった場所なんですね。今ではすっかり畑になっていますが・・・。^^



で、驚いたことに・・・

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この辺の畑には木が生えたままなのです。 普通の畑だと木が生えてたら邪魔なので切り倒してしまいますよね。^^
600年以上もの長きに渡って存在した斎宮の跡地に生えた木なので、この辺の方たちにとって斎宮跡の木を切り倒すことはとても畏れ多いのかも・・・。^^
ここに住んでる皆さんの斎王を慕う心と優しさが感じられてとても嬉しくなりました。^^




さて、斎宮跡歴史ロマン広場にやってきました。

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斎宮は伊勢神宮への参宮街道沿いにありますが、伊勢神宮内宮へは15kmほどの距離があって、当時の伊勢神宮の勢力範囲「神郡」の西端に位置しています。伊勢神宮にもっと近かったら便利なのにって思いますよね。 何故この位置に斎宮があるのか・・・ 斎王あるいは天皇の威儀を伊勢神宮への行列をもってして示したのではないかとか、神宮との関係のためとか、諸説あるようですがはっきりとはわかっていないようです。

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斎宮跡の近くには「櫛田川」の支流「祓川」(はらいがわ)が流れてて、斎王は「祓川」で禊ぎをしてから斎宮に入ったようです。

「櫛田川」は古来「倭姫命」(やまとひめのみこと)が天照大神の鎮座地をもとめて諸国を巡行の際、この地で櫛を落としたことからこの名前が付いたとされるなど「倭姫命」と「天照大神」との関係が深い川です。

斎王が都を出発する際に、天皇から斎王の額髪に小さな櫛を挿してもらう儀式も、「櫛田川」の支流「祓川」で禊ぎを行うのも、伊勢神宮起源伝承で知られる斎王「倭姫命」に関係しているのかもしれません。

個人的にですが斎宮がこの地にある理由は、斎宮から先は神宮の神域で「倭姫命」ゆかりの「櫛田川」の支流「祓川」で禊ぎを行うことに意義があったのではないかなって思います。^^

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歴史ロマン広場を歩いているとその広さに驚きます。



何だか平城宮跡へ行ったときのことを思い出しました。 規模はもちろん平城宮跡の方が広いのですが・・・

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だって、斎宮跡にも鉄道が横切っているんだもん・・・。(笑)




歴史ロマン広場では10分の1の模型で斎宮が再現されています。

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ミニチュアの斎宮もいい感じですね。^^



斎宮跡はとても広いので、「斎王の森」へはバイクで行くことにしました。

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【斎王の森】
斎宮は飛鳥・奈良時代から南北朝時代の建武の新政が終わるころまでの660年間存在しましたが、斎宮が廃れたあとは「幻の宮」としての伝承が残るのみでした。ただこの場所だけは斎王の御殿があった場所として「斎王の森」と呼ばれて残されてきたそうです。
この森は旧斎宮村の村有地だったのですが、昭和33年に伊勢神宮に寄付されて、現在は伊勢神宮の神宮司庁が管理しています。

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ここの鳥居は黒木の鳥居なんですよね。 驚きました~。^^
自分も丹後の元伊勢内宮と元伊勢外宮でしか見たことありません。


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斎宮跡の道沿いには「歴史の道」の歌碑がならんでいました。

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斎宮に関係ある歌が並んでいましたが、西行が歌った歌もありました。^^


いつかまた いつきの宮の いつかれて しめのみうちに ちりをはらはん
何時になったら、また斎王が潔斎をなさって、注連がめぐらされた御内に、塵を払ってお仕えになることだろうか。


大河ドラマ「平清盛」で、藤木直人さん演じるモテモテの西行さまが、かつて斎宮へも訪れていたみたいですね。
西行が来たときは、平家滅亡の頃の斎王不在の時代だったようです。斎宮も荒れ果てて塵がかぶってる様子がうかがえますね。




さてさて、Ninja250Rの後ろに見えるのが「いつきのみや歴史体験館」です。

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いつきのみや歴史体験館では、斎王たち王朝人の平安時代の遊びや生活文化を体験できるそうですよ~。^^




お休み処で、ちょっと休憩~。

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この大吟醸アイスに魅かれましたが、少しアルコール分があるようなので諦めました~。バイクなので・・・。TT



お腹すいたので昼飯ですね~。^^

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【伊勢うどんと焼きおにぎり】
伊勢うどんは伊勢に来たときにしか食べてないですね~。


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久々の伊勢うどんでしたが、美味しゅうございました~。^^v





幻の宮「斎宮」・・・

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かつて存在した幻の宮は長らく人々の記憶から忘れ去られていたけれども、昭和の時代の発掘とともにその存在が垣間見えるようになってきました。

毎年6月の初旬に『斎王まつり』が行われています。今年は6月の2日と3日に行われます。 → コチラ

今年で30回を迎える『斎王まつり』ですが、これからも華やかなりし斎宮のかつての風情を平安絵巻そのままに伝えていってもらいたいものです。^^




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《北緯34度32分》太陽の道の旅はこれからも続きます。 あの空の向こうをめざして・・・



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